CO2濃度(二酸化炭素濃度)について
CO2の濃度は、下記のように1,000ppm以下である事が推奨されています。
なお、大気中(外など)のCO2濃度の平均値は、おおよそ420ppm位と言われており、現在、増加傾向にあります。
- 法令による管理基準
法令によるCO2濃度の基準は下記
表:法令による管理基準基準 CO2濃度の基準値 建築物環境衛生管理基準 1,000ppm以下 学校環境衛生基準 1,500ppm以下が望ましい ※1ppm = 0.0001%
- 厚生労働省の報告書の記載
厚生労働省によると、1,000ppm程度のCO2濃度により、下記の事が想定されています。
・生理学的変化(二酸化炭素分圧、心拍数)
・労働生産性(意思決定能力、問題解決能力)への影響が示唆*¹⁾
表:二酸化炭素濃度と健康等への影響まとめ*²⁾
CO2濃度 生理変化 精神運動機能 症状 500ppm以上 pCO2,心拍数,心拍変動,血圧,抹消血液循環 700ppm以上でシックビルディング症候の症状 1,000以上 認識能力(意思決定,問題解決) 学童の喘息症状の増悪 5,000以上 10,000以上 呼吸数増加,呼吸性アシドーシス,代謝性侵襲(血中Caや尿中燐濃度の低下),脳血流増加,分時換気量増加 50,000以上 めまい,頭痛,混乱,呼吸困難 100,000以上 激しい呼吸困難に続き,嘔吐,失見当,高血圧,意識消失
*2)厚生労働省 「建築物衛生管理に関する検討会 報告書」
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000813283.pdf(参照2023-05-11) - 内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策分科会資料
内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策分科会によると必要な換気量を維持する為、CO2濃度を概ね1,000ppm以下に維持する事がポイントとしてあげられています。*³)
*3)内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策分科会「感染拡大防止のための効果的な換気について」 第17回令和4年7月14日抜粋
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/taisakusuisin/bunkakai/dai17/kanki_teigen.pdf (参照2023-05-11) - CO2濃度の測定値
厚生労働省の資料で、CO2センサの選定にあたり、「消毒用アルコールを塗布した手や布等を測定器に近づけても、二酸化炭素濃度の測定値が大きく変化しないこと。」*⁴)と記載され、アルコールによりCO2濃度の測定値が変わるCO2センサが存在する事も示唆されています。
LIXIL品と、それらアルコールによりCO2濃度の測定値が変わるCO2センサを比較すると、測定値に差が生じる可能性があります。
また、CO2濃度は、測定したCO2センサ(LIXIL品、他社製品含む)の違いや、測定している場所の違い、風の当り方の違い等々により、CO2濃度の測定値に差が生じることがあります。
*4)経済産業省 産業用ガス検知警報器工業会「二酸化炭素濃度測定器の選定等に関するガイドライン」
https://www.meti.go.jp/covid-19/guideline.pdf(参照 2023-05-11)